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受け継いでゆく柿渋のある暮らし

柿の実と水だけでつくる天然の塗料・染料

柿渋の柿

備後渋(びんごしぶ)・柿渋(かきしぶ)とは

備後渋(びんごしぶ)とは、備後地方で生産された柿渋のことです。 備後はかつて、京都山城・岐阜美濃と並ぶ、柿渋の日本三大産地の一つであり特に渋が強く濃厚で一番質が良いとされてきました。 村上水軍とともに発展したといわれています。 柿渋とは、青い渋柿を砕いて絞り、発酵させたもの。 防腐・防虫効果に優れ、古くは家の柱から衣服の染色・薬用として飲むなど幅広く用いられ、戦前まで庶民にとって身近で暮らしに 欠かせないものでした。戦後、化学製品の登場とともに姿を消していきましたが、近年では、柿渋を壁などに塗布することでシック ハウスの原因であるホルムアルデヒドを吸着する作用があることが実験されたり、康食品や除菌剤などに利用され注目を集めています。 そんな柿渋ですが、発酵した柿渋液からは、微生物によって酢酸や酪酸などの物質が作り出され、混ざり合うことで得も言われぬ臭いが 発生します。塗ったり、染めたりして2週間ほどたつと臭いはほぼ消えます。

備後渋ができるまで

  

渋柿の実に含まれるタンニンが多く熟していない 青い渋柿(豆柿・山柿・貧乏柿ともいう)を 8月から9月にかけて収穫します。

一緒にとれた枝や葉を取り除きます。

柿のゴミを手作業で除き、ベルトコンベアへのせ、 柿を潰す機械へ

皮ごと砕かれた柿をベルトコンベアで運び、 桶にためます。

砕いた柿を集め、圧縮機で絞ります。

絞りたての柿渋は、抹茶のような緑色わずかな甘みと強烈な渋みが口に残ります。

1年〜3年程度で緑の果汁が澄んだ茶褐色に熟成され、完成です。

塗料として

柿渋は、古来より日本の暮らしに欠かせない天然塗料として、住居はもちろん、船の帆や、綱、漁網といった生活道具の耐久性を 高めるために使われてきました。化学製品の登場で姿を消してしまった柿渋。 しかし、化学物質による、アレルギーやシックハウス症候群などを引き起こす原因となっているホルムアルデヒトを吸着するなどの 作用があることが近年わかり、改めて柿渋の持つすぐれた効能に着目する人々が増えています。

〜木に塗る〜

①刷毛で原液を塗り、すぐ布で拭いてよくすりこむようにします。拭かないと塗りムラができます。(古材で液をよく吸う場合は、布で拭く必要はありません。)

②柿渋は、日光を浴びて発色し、乾いたら一度色が消えます。乾いたら塗る作業を3回くらい繰り返し、数日から数週間様子をみていると良い色がでてきます。

③1〜3年ほどで退色したら、塗料を剥がすことなく上から塗り直します。

*重ね塗りをするほど色が濃くなります。

*黒っぽい色をだしたい場合、鉄釘を原液に1日浸して液が変色したものを使うか、建築用墨汁とまぜて利用する方法があります。

*黒っぽくない色にしたい場合は、鉄製品をさけプラ容器等をご利用ください。

*柿渋を塗った板を強い陽の光にあて急激に乾かすと、板が曲がるため、一晩は陰干しがおすすめです。

*柿渋を塗った当初は銀杏の腐ったような臭いがありますが、2週間ほどたつと臭いはほぼ消えます。

*柿渋を塗る際は、手や体に柿渋がつかないように気をつけください。

経年変化を楽しむことができます

*杉の木1度塗りと2度塗り*

のじま家での柿渋塗布施工事例

*柿渋を天井・床に2度塗りした住宅*

*柿渋に墨を混ぜ、古色仕上げにした住宅*

  

〜布を染める〜

①布地を水洗いし、原液に5分ほど浸して軽く絞って干します。(薄く染めたい場合は、水で原液を薄め、濃く染めたい場合は乾かしてからもう一度浸します。)

②日光で徐々に発色します。

③退色したら染め直します。 *洗濯は手洗い。

  

染めるごとに布地がかたく丈夫になります

沼隈町草深の古民家を拠点に活躍されている

NPOぬまくま民家を大切にする会 黒木香苗さん

柿渋を利用した作品づくりの講座も開かれています。

連絡先:080-9653-5841

一閑張りや和紙を染めたり、エコクラフトバックに塗ることで丈夫にすることができます。

また、ジーンズの古着加工に使ったり、毎日おちょこ一杯飲んで高血圧対策、うがいで使用し、歯周病予防、あるいは 虫刺されに肌に塗るなどの薬用利用もできます。

 

※注意事項※

※用具は使用後すぐに水洗いしてください。柿渋の硬化作用で刷毛などが固まります。

※柿渋は生きているので容器内でも発酵がすすみ、時間がたつと白い澱がでる、表面に膜が張るなどで  使える量が目減りすることがあります。白い澱がでた場合は、台所用ネット等で漉してご利用ください。

※残った柿渋は、冷暗所で保管し、早めにお使いください。もしゼリー状の塊になったら生ゴミとして処理してください。土に埋めれば肥料になります。

※2週間ほどすると臭いはほぼ無くなりますが、塗布した当初は銀杏のくさったような臭いがあります。

柿渋の魅力

  

〜その他〜

  

商品紹介

NPO法人 ぬまくま民家を大切にする会の製造する

柿渋をのじま家でも販売しています。

◆ご購入方法◆

上記の備後渋注文ボタンをクリックしご注文ください。

ご入金確認後ご注文確定とさせていただきます。

お支払先口座は後日メールにてお知らせさせていただきます。

お問い合わせ電話番号084-962-2297
メールでのお問い合わせはinfo@nojimaya.co.jp

アクセス

〒720-2104 広島県福山市神辺町字道上2540番地2

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